ぼくの夏山 byけんた | つくし日記。
ぼくの夏山 byけんた

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どうもご無沙汰けんたです。京都市内オリエンテーリングや、先週から始まった練習サイクリングについての話はそのうち誰かが書いてくれると思いますので、つなぎに私の登山の日記でも書かせていただきます。
日程が長かったのでつらつら書きます。よって非常に読みにくい&長いので、読んでられないと思った方はアルバムでお楽しみ下さい。→https://www.facebook.com/media/set/?set=a.616635575123296.1073741844.100003305775862&type=1&l=e47c4873e8

◆準備編
今回の登山、そもそも私は行くつもりにしていませんでした。出発予定の1週間前に父と話していると、どうも行くことで話が進んでるようだなぁと感じ「俺も行くの?」と聞くと「?」と返ってきました。なるほど、まぁ行きましょう。
つくしに行かなくなり、流石に体力の低下を感じていたので「このままではまずい!」と、朝の父の散歩に付き合うことにしました。ただ歩いていてもリハビリにならないので、15キロ強の荷物を担いで行きました。コースはだいたい8キロ弱くらい。それでも間違いなく足りていないのですが、昼間の暑さもあってそれ以上のことをする気にならなかったので、これしておけば大丈夫と自分に言い聞かせて毎朝散歩をしました。
そして1週間がたち、明日は出発となったわけですが、そこにぶつかってきたのが台風11号と12号でした。12号は早々に消滅しましたが、やっかいだったのが11号で、なんせ移動速度が遅く決断がしづらかったのですが、仕方なく延期して台風が過ぎてから行くことになりました。「トレーニング期間が延びて良かった」と思いましたが、台風の影響で雨が続き、朝の散歩はほとんど中止でした。
そんなこんなで、ようやく台風も過ぎ去り出発の日を迎えます。

◆移動日編
出発の日、朝から良い天気・・・とまでは行きませんがまずまずの天気でした。そもそも、長岡の天気を気にしても仕方がないのですけどね。移動はJapan Railways、しかも今回は青春18切符での移動になりました。これも山小屋で飲むビールのため(たぶん)。というわけで、長岡京→京都→米原→大垣→名古屋→塩尻→岡谷→伊那市という道順で青春の旅です。意外と人が多く、2時間たちっぱなしとかの区間があり、ヘトヘトになって伊那市に着きました。あぁ、そういえば、土石流による被害を受けていた中央本線は数日前に復旧したところでした。
伊那市駅からホテルまでは徒歩5分。部屋で休み、夕食を食べに出かけて、部屋に帰ってきて就寝。父がテレビを見ながら寝落ちしてしまったので、ベッドが使えず、私は入口のドアの前でシュラフにくるまって眠りました(正直暑かったのでくるまってはいないです)。明日はいよいよ山に出発です!(登るとは言っていない)


名古屋駅

◆山に出発!編
さてさて!いざ南アルプスへ!天気は雨!ずーん!しかもザザ降りです。
まぁ、考えても仕方ないので、朝食を買い出しに行こうとコンビニの位置を確認(なぜか駅前にはなく、ホテルから駅と反対方向に1キロほど行ったところにありました)。雨ですので!カッパを装備していざコンビニへ。朝食と夕食のおにぎり、そしてその他諸々必要そうなものを購入。ホテルに帰り朝食。
気合いを入れ直し、カッパ、ザックカバーのフル装備で駅へ。ここからバスに乗ります。ルートとしては、バスを乗り継いで仙流荘へ、そこから林道バスで北沢峠(長野と山梨の県境)へ、そして山梨県側の林道バスに乗り換え、北岳への登山口となる広河原へ。この日は時間の都合上広河原で一泊し、翌日頂上へ、という「予定」でした。
先ほどから言っていたように天気は雨、いつもなら見晴らしが良いはずの長野県側林道バスも視界がほとんどありません。バスの運ちゃんも「みなさん左手をご覧下さい。あそこには○○があります。見えませんけど」と繰り返してわずか3人の乗客はそのたびにニヤニヤして、時々お話ししたりしていました。そして、もうすぐ北沢峠というところで運ちゃんからのアナウンス「今日広河原まで行かれるお客さんいらっしゃいますか?」挙手する私たち、それを確認した運ちゃんから運命のお告げ「今日ね~雨で山梨県側のバス止まっちゃったみたい。」・・・ちーん。
そんなことがあり、北岳~仙丈ヶ岳という予定が逆になりました。この日は北沢峠から少し下ったテント場にて一泊。雨の中テントをたてるのはとてもつらいですね。そして、時間が余りまくっていたので、雨の中ロックバランシング。夜には雨が止んで綺麗な星空を拝めました。
こぼれ話:テント場で単独行で同い年くらいの女性を発見、同時に一目惚れ、しかし父が一緒なのでお茶に誘うのはやめておきました(笑


北沢峠テント場

◆仙丈ヶ岳登山編
夜に止んだ雨は、朝になってもちゃんと止んでいて、とても良い天気。仙丈ヶ岳へクライムオン!
まずは樹林帯を進む。10分程度行ったところに「北岳見晴台」というのがあって、そこから北岳を拝むことが出来ます。感想「あんなにとがってたっけ?あっ明後日のキャンプ地が見える!・・・ずーん」
もう、ひたすらに樹林帯。樹林帯を抜けるのは小仙丈ヶ岳手前で、歩き始めてから2時間ほど経ったあたりから。後ろを振り向けば甲斐駒ヶ岳、左を見れば国内標高123がそろって見えます。あと、右を向けば穂高連峰まで見えました。
小仙丈ヶ岳出少し長めの休憩をとり、そこから仙丈ヶ岳へは1時間強です。仙丈ヶ岳頂上はそれなりに広くて、昼ご飯を食べてる人、でっかい三脚に大判カメラを構えてる人、良い雰囲気でした。私たちもちょっと休憩を取って、昼食をとる予定の仙丈小屋まで下り15分ほど。途中雷鳥に出会いました。その後すれ違った夫婦(旦那さんがすごくしんどそう)に「この先で雷鳥がいましたよ!がんばって!」と声をかけておいた。ちなみに、この夫婦とは下りで再会するのですが、その時きいたら「見られなかった」とのことでした。なんかごめんなさい。
仙丈小屋でラーメンとお餅を食べる。今回持って行った「バーナー用モチ焼き網」、こいつがすごく優秀で、美味しくお餅が焼けます!天気も悪くなりてきそうだったので、早めに下山開始。往路とはちがうコースで帰ります。この下りが意外と長く(感じて)北沢峠に帰ってきた頃にはヘトヘトでした。しかし、この日の本番はこれからでした。
翌日北岳に登るのですが、北沢峠に泊まって朝一のバスで行くとなると登山開始が8時を回るので途中の小屋までしか行けません。出来ればこの日のうちに広河原へ行っておきたい、そうすれば明日頂上まで一気に登る余裕ができる。ということで、バスの時間を確認しに行きました。見たところ、最終バスは16時発、え~っと今の時間はっと・・・・15時45分!?すでに諦めモードの父、そんな父に私は叫ぶ(心の中で)「諦めたらそこで試合終了ですよ!!」と!実際は「テント一泊分返金してもらってきて!!」と叫んで、私はテント場へ走り出す。テント場へは走っても5分弱かかるので、本当にカツカツ。テント場についた私は即座にテントの解体に取りかかり、ポールを引っこ抜き、フライを外し、だいたいの中身をごみ袋に突っ込み、テントも適当にたたんでごみ袋に突っ込み、そのごみ袋を自分のザックに無理矢理挟み込み、なんとか荷物が二人分になるようにおさめました。そこへ返金が終わった父到着。「これとこれ持ってきてね!」と指示してバス停へダッシュ!バス停に向かって走っていると、前からバス、片手を上げるとパッシングが帰ってきました。なんとか間に合って、満員のバスに両手と背中に荷物を持って乗り込む時は非常に申し訳ない気持ちでした。そして二人掛け席を譲ってくれた青年ありがとう。
そんなかんじで、ヒーハー良いながら広河原に到着しました。ものすごく頭が痛かったですが、ビールでごまかして眠りにつきました。

パノラマ2
仙丈ヶ岳からのパノラマ
右から間ノ岳、北岳、富士山  甲斐駒ヶ岳、鋸岳 その後ろの方に八ヶ岳


大活躍!モチ焼き網

◆北岳登山 登って滞在編
ついに日本二位の高峰、北岳への登山が始まります。天気はもちろん雨!・・・・ちーん。
朝食をとって、テントをたたんだあたりから降り始めました。テントをたたんだ後でまだ幸いと言えば幸いですね。雨の中、樹林帯を登っていきます。なかなかの急坂が続くので、前日の疲労が抜けきっていないのもあって早々からへたっていました。こまめに休憩を取りつつ、白根御池小屋に到着し、登りながら決めていた「御池小屋着いたらコーラ飲む!」を実践しました。そして、激しく後悔しました。服は汗と雨でびしょ濡れ、日は差さずとても寒かったです。
そこからはまた急坂!というか、稜線に出るまで(残り50分の地点)まではほとんど急坂です。重い荷物と疲労で口数が少なくなり、雨でカメラも出せず、イライラしながらとりあえず前へ前へ。途中外国人に抜かされたり、抜かし返したり、前から下りてきたり、東南アジアっぽい人たちから「コンチワー」っていわれました。なぜか片言で返してしまいました。そしてようやく稜線に出ました。風がとても強い。そして、稜線に出たところの分岐から小屋まではコースタイムで30分と書いてましたが、あれは絶対ウソです。いくらペース落ちていたとはいえ、1時間以上かかるわけがない!(笑
なんとか本日の目的地、北岳肩ノ小屋に到着です。小屋に着いたらテント場の受付を済ませて、小さな小さな炊事場(あるだけありがたい)で昼ご飯を作りました。今まで食べたラーメンので一番美味しかったかもしれません。寒すぎてもう、ほんとそのまま外に放置されてたら死ぬんじゃないかと思いました。一息ついて、雨と風の中テントをたてました。そしてとりあえず、小屋の中で休憩させてもらおうということで、コーヒーを一杯頼んで休憩。甲子園中継がやってましたね。その日は夕方には一瞬晴れ間が見えましたが、また雲の中。強烈に疲れていたのでビールも飲まずに(正直寒くて飲めたもんじゃない)夢の中へ。あ、ウイスキーは飲みましたよ。
翌日、星空を撮ろうと3時前に目覚ましをセットして起きてみましたが、夜と大差なく曇っていました。駄目だこりゃと二度寝を決め込み再び夢の中へ。外が明るくなってきたなぁと思っていたら、外がえらく騒がしいので出てみると、なんとまぁ!無茶苦茶晴れてるではないですか!急いでカメラを取り出し、カッパを着て撮影開始。いやぁ、晴れて良かったです。そして、ごそごそ聞こえてくる話に耳を傾けると、どうやらテントが1個崖下に落ちてるらしく、見に行ったらほんとに落ちてました。崖下といってもそこまで下ではなかったですが、うまいことハイマツに引っかかってたみたいです。おそらく早朝にテントを出て出発し、頂上に向かったのでしょうね。
さてさて、私たちは山小屋で朝食をいただきました。食事も終わり「さっ登るぞっ♪」と意気込み外に出てみると、さっきまでの晴れが嘘のように真っ白け。視界50メートルの世界に戻っていました。ショックを隠せず登る気が若干失せましたが、とりあえず登っておこうということで出発しました。
頂上までは稜線から少し下がったあたりの道をずっと行くのですが、ものすごく風が強い。気張ってないとふらっとくるレベルでした。まだ、風が崖側から吹き上げていたのでそこまで恐くはなかったですが、もし逆だったらちょっと今はやめておこうという判断をしたと思います。頂上までは40分くらいで到着。もちろん全くの白い世界で、結構長い間粘りましたが、諦めて小屋に戻りました。帰りは行き以上に風が強くなっていて、それに加えて大粒の雨が降っていて、顔に当たるととても痛かったんですよ。
帰ってからはこれからの予定に関してお話。具体的には後何日滞在するかということで、天気予報を見つつ考えた結果、今日一日滞在して明日の朝星を撮るということで、それが駄目でも下りるという結論になりました。星を撮るために重い三脚担いできてますからね!この日は、グダグダと雨が止んだら写真を撮りに出たり石積んだりという感じで過ごしました。さて、天は私たちに味方するのでしょうか。

パノラマ4
朝日パノラマ!

◆北岳登山 諦めて下山編
見出しでネタバレしてしまっていますが(それ以前にフラグびんびんですが)目覚ましで目を覚ます前に、雨音で目を覚ますことになりました。その後も30分おきに目覚ましが鳴りましたが、起きる度に雨音でした。星空断念。
この日は下りるだけで余裕があるので、ゆったりご飯を食べて、雨の中たてたテントを雨の中たたんで、ゆったりと出発です。雨の中下るだけなので特筆することはないですが、そうそう、途中から雨が降ったり止んだりになったのですが、カメラを出して雨が降ってきたらカッパの中に入れてファスナーを閉めるって感じで使ってたんです。そしたらいざ撮りたいって時にレンズが曇ってて撮れないんですよね。でも、それ以外どうしようもなくてイライラしていました。やっぱり疲労からか、地図上であと少し!となってからの長いこと長いこと。バテバテで広河原に帰ってきました。後はもう帰るだけ、だけどもう一泊しないといけません。広河原山荘で昼食をとり、バスで再び北沢峠へ。そして、また雨の中テントを張ります・・・。上の寒さに比べたらこんなもん!といった具合にビ-ルが美味しかったです。夕方には雨が止んで、有意義な時間が過ごせました。


まっちろ!

◆帰宅編
朝一のバスで仙流荘へ向かいます。あ、ちなみに天気は晴れ!素晴らしい!
仙流荘に早く着くのは良いですが、お風呂が開くまで1時間あるので、近くの駐車場で荷物たちを乾かします。いやぁ、それはもう、あっと言う間!ずっと雨に濡れていた荷物たちがどんどん乾いていきます。
お風呂に入り、鹿の唐揚げ定食を食べ、ビールを飲んでいざ出発。帰りももちろん18切符です。帰りは結構座れて、それでも意外と眠くならず、長岡に帰ってきたのは23時くらいだったかな?全部で6泊7日、長い旅がようやく終わりました。


「太陽に飢えた男達が荷物を乾かす」の図

◆感想編
今回の登山は写真目的で行ってる私たちにとっては完全に残念登山でした。後半使うからと、カメラの使用を抑えてバッテリーを節約していましたが、結果的に盛大に余ってしまいました。これは本当に悔しいです。
あと、父はストックを使っていたのですが結構ゆっくりで、そのペースに合わせると特に下りはすごくしんどい事が分かりました。
北岳という山に関しては、今回のコースに限って言えばレベルはそんなに高くないので、体力さえあれば登れるかなといった印象です。ただ、本当に登ってばっかり&最後の最後まで見晴らしが良くない樹林帯の中(今回は最後まで見晴らしよくなかったですが)なので、精神的に結構しんどいです。穂高や立山は景色が良いですからね!そして、アクセスが悪いのもあって、つくしクラブには少しオススメしがたいですね。
まぁ、こんな感じですね。書き終わってみるとむちゃくちゃ長いですね。なんか申し訳ないくらいに。読んでくださった方はどうもありがとうでした。

では。

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