小中学生が晴天に恵まれた夏山登山から帰ってきて5日目の朝、光明寺駐車場は朝も早いというのに中学生たちが集結しつつあった。そう、中学部の無人島キャンプである。夏山から帰ってきたばかりなのに何を考えているんだ!とも思うが、今は夏休み、忙しいくらいがちょうど良いのである。

子どもたちは無人島への期待を胸に(?)、私は渋滞に巻き込まれないかという心配を胸に、車4台に分乗していざ和歌山県へ。しかし、事前に渋滞情報等でコースを選定していたらしく、荷物満載のハイエースの加速が悪い事は置いておいて、渋滞には巻き込まれることなく到着することができた。現地のスーパーで野菜や肉など生ものの買い出しを済ませて港へ向かう。

港に着くと、荷物を下ろし、大量のポリタンク”通称ポリたん(「ポリちゃん」→「ポリたん」的な発音)”に命の源である水を入れ、子どもから大人まで、全員ライフジャケットを着用する。

島までは船で5分程、さすがに大量の荷物もあるので一度では乗りきれず、二度に分けて輸送される。



キャンプ地まで荷物を運び、タープの設営などが終わるといよいよ海である。

炎天下の作業で、既に大人も子どもも疲労困憊、汗はだくだく、冷たい海水が体にしみわたる。ライフジャケットを着用しているおかげで、自分が楽なのはもちろん、子どもたちを見る目にも余裕ができてとても良かった。

ちなみに、子どもたちが発泡スチロールのイカダを作っていったのだが、乗って遊ぶ前にポリたん輸送船として大活躍していた。あの重いポリたん達を、船着き場からキャンプ地まで(100m程度)手で運ぶのはつらい。



ところで先ほどから耳元で不快な羽音がする。アブである。奴らはとてもしつこく、その上咬まれると結構痛い。申し訳ないとは思いつつもペットボトルで叩き落とす。叩き落としたアブはペットボトルの中へ。

ここから先は、食う、泳ぐ、寝る、の繰り返しとなる。まず1日目の夕食は、いつからかいろいろな行事の定番メニューとなっている、簡単&美味しい豚の生姜焼き。


食べたら片付けて、あとは寝るまで皆好きなように、たき火を囲んだり、流れ星を数えたり。

そういえば昼にスタッフと子どもが釣り上げた魚たちが調理されていた。うまい。

時間が過ぎると各々寝床へと向かう。寝床はテントであったり、外に敷いたシートの上だったり。私は外で寝ていたのだが、夜中3時頃に目が覚め、以降フナムシがシートの上を走る音が気になり眠れなくなる。ただ、それは周りにいたスタッフも同じだったらしく、全員で奥のテントへ避難した。テントの快適さをこれほど感じたのはいつぶりだろうか。テントへの移動前、印象に残った一言「気にしたら負け気にしたら負け、寝たら勝ち!・・・・・って思ってるんやけどなあああ!!」
「朝ご飯できてるよ!」という声で起こされた。すっかり日は昇って2日目の朝である。朝食はホットドッグ的なものとホットサンド的なもの。

片付けるとまた泳ぐ。とにかく暑い、少しでも水の中にいたい。イカダの上を取り合う遊びが自然発生的に始まっていた。スタッフはなかなか手強いが、みんなでやればなんとかなる。


昼食はそうめん。大きな鍋に山盛りになったそうめんの絵面はなかなかだったし、大量に作られブロックアイスが浮かべられためんつゆはまるでアイスコーヒーだった。

まだ食べたい人数を聞いてもう一度茹でる。しかしどこで計算が狂ったのか大量に余った。が、食べないわけにもいかないため、主にスタッフの胃袋にかき込む。計算が狂った原因たちが海の中で遊んでいるようにも見えたけどあまり気にしない。
この日は午後から少し探検に出た。名目上はただの移動だったが、あれは間違いなく探検。海岸線を進んでいくのだが、足場が狭く、なかなかに怖かった。自分もそれなりに怖いのだが、それ以上に子どもが落ちないかが怖い。みんなひとつは荷物を持っていた。また、お茶のタンクが重たく、体力を消耗。

そんなこんなで到着した遊び場だが、波が非常に荒れていて擦り傷を負う子どもが続出、ものの数十分で子どもがほとんど意気消沈したため、釣り組だけ残して退却。



帰ってきてからはまた水にプカプカ浮かんだり、ビーチバレーをしたり。
ひとしきり遊ぶとまたご飯の時間がやってくる。この日の夕食はカレーライス。調理中に昼の買い出し部隊が買ってきてくれていたパピコ(アイス)が配給された。半分くらい溶けていたが冷たさがしみる(気持ち的にも歯にも)。カレーはもちろん美味しく、白米はほとんど中学生に任せてお鍋で炊いてもらったけど美味しくできていた。


多めに炊いたご飯で翌日の朝食用ににぎりめしを握る。そして夜は最後ということで、初日の買い出しで買っていた花火をする。わいわいキャッキャと、ものの数分で全てが燃え尽きた。

あとはまたたき火を囲み、スタッフは酒を飲み、流れ星を数えたりしながら夜を過ごした。


足をつかまれて起きた。すごくビクッとしたと思う。最終日、朝食は前日握ったおにぎり2個と缶詰アラカルト、味噌汁。食後はすぐに全体の片付けに入る。ゴミを拾い、荷物をまとめ、テントをたたむ。この頃にはみんなアブをまるで蚊のように手で叩き落としていた。成長である。少し早めに準備が整いそうだったので、渡船屋さんに電話して早めに来てもらうことに。

バケツリレーで荷物を積み込み、帰りも同じく2回に分けて輸送された。


渡船屋さんにシャワーも借りられるということで、順番にシャワーを浴びる。海水でべたついた体を洗い流しながら、海水はどうなろうがやっぱり海水なんだなということを思い知る。とてもさっぱりして昼食、最後の食事はミートソーススパゲッティ。とリンゴ。リンゴをクルクル剥いていたら中学生に「なんでもできるなぁ!」と感心されたので「基本スキルだからできるようになりなさい」と言っておいた。実際のところ基本スキルである。


しかし、みんなのおかわりを入れているときに事件は起こる。どこから「俺食べてない」という声。そう、食事が始まる直前からトイレに行っていたらしい。普通なら気づきそうなものだが、みな疲れていたのだろう。ミートソースは4人で1缶だったのだけど、最後がなぜか3人で1缶になった。そこで誰かいないということを疑わず、「あれ?なんでミートソース余るんだろう。計算ミス?」という考えにしか至らなかった。幸い、みんなおかわりに手を付ける前だったので、寄せ集めて十分一人前になった。
そんなこんなで、お世話になった渡船屋さんにみんなでお礼を言っていざ長岡京市へ。

後部座席の子どもたちはほぼ寝ていた。途中、第二京阪道路に入ったあたりで路上にバーストしたタイヤが散乱していて、バースト経験のあるハイエースの運転席で少し肩に力が入った。淡々とエンジンを回し長岡京市。子どもたちは迎えを呼んでぞろぞろと帰っていき、スタッフとスタッフが家に送る中2女子で後片付け。全行程通してとてもよく働いていた中2女子、最後までお疲れさま。
土の筆の原稿を依頼され、1200字でということだったのですが、変な口調で楽しく書いていたら3000字になってしまって、削るのに苦労しました。ただでさえ読みにくい文章を削ったので土の筆の方はさらに読みにくくなっていると思います。
無人島は今回で2回目、前回に比べどことなく気が楽だったのは、経験のおかげかそれとも前回を踏まえての対策のおかげか。写真もたくさん撮ることができ、とても楽しめました。子ども達の感想を聞いてないですが、どうだったでしょうか。
中学部はこれから夏期講習、小学部は川遊び等と京都市内オリエンテーリング、それが終わるとつくしクラブの夏休みに入り、2学期ですね。え?そんな話するなって?
そうですね。こどもたちよ!夏をしっかり楽しめよ!!!